木をつつくことで有名なキツツキですが、キツツキは何のために木をつつくのでしょうか?
意外と知られていないのですが、実はキツツキと言う名前の鳥は存在しません。
木をつつく鳥なのでキツツキというグループ名がついていると思えば分かりやすいかもしれません。
日本にはアカゲラ、アオゲラ、クマゲラ、コゲラ、ヤマゲラ、アリスイなどのキツツキ科の鳥がいます。
今回の記事ではキツツキが木をつつく理由や、木をつつく音や時期に注目して、キツツキの生態に迫っていきます。
ぜひ最後までご覧ください。
キツツキが木をつつく理由は?
キツツキが木をつつく理由は大きく分けて3つあります。
- 家(巣穴)を作るため
- 餌を探すため
- コミュニケーションのため
順番に詳しく解説していきます。
家(巣穴)を作るため
一つ目の理由が家となる巣穴を作るためです。
キツツキの仲間は子育て用の巣穴の他に、自分が夜寝るため穴を持っています。
夜寝るための穴は同じ場所を何年も使うことがありますが、子育て用の巣穴は毎年変えます。
繁殖期になるとお気に入りの場所を見つけ、その木に穴を開けて穴の中で営巣します。
子育て用の巣穴は、ねぐら用の穴に比べて入り口が狭く深い傾向があります。
全長約24cmのアカゲラであれば、巣穴の深さは30cm近く掘ることも!
餌を探すため
二つ目の理由が餌を探すためです。
キツツキは木の中にいる虫を捕まえて食べます。
手当たり次第に穴をあけているわけではなく、虫があけた穴を大きく広げたり、外側からコンコンと打診します。
木の中の虫を効率よく見つけているのですね。
そして穴をあけると、舌を伸ばして虫の穴の中に差し入れます。
実はキツツキの舌はものすごく長いです。
くちばしの長さの約2〜3倍伸ばすことができると言われています。
下の先端も歯ブラシのように毛羽だっているので、穴の中の虫を引っ掛けて取り出すことができます。
コミュニケーションのため
三つ目の理由はコミュニケーションのためです。
キツツキは繁殖期になると、木をたたく「ドラミング」という行動をとります。
ドラミングには、なわばりを主張したり求愛宣言、そのたコミュニケーションの意味があります。
木をたたいて音を出すことで、さえずりと同じ役割があると考えられているようです。
ドラミングの場合、木を一回たたく音が0.5〜1秒程度です。
何とその間に何と10〜20回ほどたたきます。
想像しただけでもすごい速さですよね。
木をつつかないキツツキもいる
木をつつかないキツツキの仲間もいます。
アリスイと言う名前のキツツキです。
アリスイはキツツキ科の鳥ですが、他のキツツキが作った古巣を利用します。
名前の由来にもなっているアリを主食とするので、木に穴をあけて餌を探す必要がないのですね。
コミュニーケーションの時も木はたたかず、「クイクイクイッ・・」と大きな声で鳴きます。
キツツキが木をつつく時はどのような音?
キツツキが木をつつく時に聞こえる音は主に2種類あります。
一つ目が「コンコン」「コツコツ」といった感じで、木をくちばしでつつく軽やかな音です。
これは木の中にいる虫を探していたり、巣穴を作っている時によく聞こえます。
どちらも一箇所で狙った場所をつついています。
巣穴の場合はずっと同じ場所でコツコツたたいており、餌探しは頻繁に場所を変えてコツコツつついています。
二つ目が、ドラミングの時に出す音で「タラララララララ・・・・・・」と深い音がします。
私も森に中でよく聞くのですが、キツツキのドラミングの音は本当に心地よい音です。
イメージで例えると、個人的には「ししおどし」の音に近いと感じています。
ししおどしの音の連続バージョンとも言えますでしょうか。(伝わりわりますかね?笑)
どちらの音もキツツキだけが出せる自然の音で、コツコツと木をつつくキツツキはまさに森の大工さんですね!
キツツキが木をつつく時期は?
キツツキが木をつつく時期は、木をつついている理由によって異なります。
餌探しのために木をつつくのであれば、一年中つついています。
繁殖期のドラミングや営巣のために木をつついたり、たたくのであれば3〜5月頃です。
繁殖期である春の季節は、鳥達の囀りが一番よく聴こえる時期で、キツツキのドラミングもピークを迎えます。
キツツキのライバル同士があちこちでドラミングでアピールをするため、春になると必ず聴こえてきます。
また3〜4月頃に巣作りが行われますので、その時期は一生懸命に木をつつきながら穴を開けるキツツキに出会えるチャンスです。
まとめ
今回は「キツツキが木をつつく理由は?どのような音で時期はいつ頃?」と題して、キツツキが木を突く理由や、木をつつく音や時期について書きました。
キツツキが木をつつく理由は主に3つで、巣穴を作るため、餌を探すため、ドラミングにためです。
音は木をコンコンとたたく短めの音から、タララララララ・・・と長めにたたく音まであり、木をつつく理由によって音の変化があります。
木をつつく時期としては、繁殖期の春が一番よく聴こえる時期です。
木をつつかないキツツキのアリスイがいますが、アリスイ以外のキツツキは基本的に木をつつきます。
森の大工さんとも呼ばれるキツツキの巧みな木打ちを見てみたいですね!
最後までお読みくださりありがとうございました。
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