森や雑木林に生息する日本固有種のムササビ。
マントを広げたような身体で、木から木へと飛んで行く姿が印象的ですよね。
ムササビが空を飛ぶのは何のためなのでしょうか?
今回の記事では、ムササビが空を飛ぶ理由や、夜行性でどのような身体の仕組みになっているのかを深掘りしていきたいと思います。
ムササビが空を飛ぶ距離についても調査します。
ぜひ最後までご覧ください。
ムササビが空を飛ぶ理由は餌のため?
ムササビが空を飛ぶ理由は、安全に餌を探すためだと考えられています。
ムササビが、地上に降りて餌を探すことはほぼ無いようです。
地上にいる他の動物との争いを少しでも避けたくて、そのようになったとも言われています。
ムササビの飛び方は、鳥が空を飛ぶのとはちょっと違います。
鳥は羽をバタバタさせながら、上下左右に自由に空を飛べますよね。
一方でムササビは、大きなマントのような「皮膜(ひまく)」という膜があります。
その皮膜を広げて、高い場所から低い場所へ落下しながら移動します。
この移動方法を「滑空(かっくう)」と言います。
イメージで言うと、ハングライダーのような感じですね。
本来ムササビが飛ぶことを滑空と言いますが、ここでは分かりやすく「飛ぶ」と表現しますね。
ムササビは地上に降りずに餌探しをするため、ずっと木の上で餌探しをします。
その時に、木から木へと移動する必要があります。
木と木の間隔が狭ければ、ピョンとジャンプする程度で移動できます。
しかし間隔が数メートルと離れている場合には、ピョンくらいでは移動できません。
そこで、滑空という飛び方を駆使しながら長距離移動をしているのです。
私もこれまで何度か、ムササビの飛ぶ姿を見たことがあります。
ムササビの飛び方の順番は、大体毎回同じです。
まず最初は、木のてっぺんまで登ります。
次に飛び移る木を見定めて、決まったら身体を広げて一気に飛びます。
無事にお目当ての木の幹に着地すると、また木のてっぺんに登ります。
この繰り返しで、木から木へと移動し餌を探すのです。
ムササビが飛ぶ仕組みは?
ムササビが空を飛ぶ仕組みについて解説していきます。
ムササビには大きなマントのような「皮膜(ひまく)」があることは前述しましたね。
この皮膜は、主にムササビの前足と後ろ足の間にあります。
さらに、首と前足の間と後ろ足と尻尾の間にもあります。
この皮膜を大きく広げることで、飛ぶことができます。
つまり上手に飛ぶためには、「皮膜の広げ方」がポイントになります。
ここでもムササビの身体の秘密が隠されています。
ムササビの手首に注目です。
手首の一部に、ある「不思議な骨」が発達しています。
それが、「針状軟骨(はりじょうなんこつ)」です。
手首から長い針のような骨が、ビョーンと伸びているのが分かりますでしょうか?
この骨があるお陰で、皮膜をピンッと張ることができるのです。
さらに手首をひねることで、空中で方向転換も可能です!
この針状軟骨があることで、自由自在に飛ぶことができるのです。
ムササビの飛ぶ身体の仕組みも奥深いですね。
ムササビが飛ぶ距離はどのくらい?
ムササビの飛ぶ距離は、15mから100m以上になる場合もあるそうです。
ムササビの滑空距離は、木の高さの約3倍とも言われています。
例えば、30mの樹高があれば、90m滑空できるということです。
木がたくさんある森にいると、普段は数十メートル間隔で飛びます。
最大では120mもの距離を飛んだという記録もあります。
高い木があって、進行方向に障害物がなければさらに飛ぶ距離は伸びるでしょうね。
それくらいムササビの大滑空が見られたら感動しちゃいますね!
まとめ
今回の記事では「ムササビが空を飛ぶ理由は餌のため?飛ぶ仕組みや距離はどのくらい?」と題して、ムササビが空を飛ぶ理由について身体の仕組みや飛ぶ距離を深掘りして記事を書きました。
ムササビが空を飛ぶ理由は、安全に餌を探すためです。
身体の皮膜という膜を広げることで、安定して飛ぶことができます。
さらに手首には、針状軟骨という特別な骨があるため皮膜をしっかり張ることができる仕組みになっています。
ムササビの飛ぶ距離は、15mから100m以上で、120m飛んだという記録もあります。
ムササビの華麗な飛ぶシーンを見られると感動しそうですね!
最後までお読みくださりありがとうございました。
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