リスと言えば、ちょこちょこ動き回りながら餌を探す姿が印象的です。
特に冬が近づいてくると、木の実などを一生懸命に探しています。
冬に備えるためと言われていますが、実際はどうなのでしょうか?
今回の記事では、リスは餌を貯める・埋めるのか、隠した場所は覚えているのかについて調査します。
リスの可愛い食べ方もご紹介します。
ぜひ最後までご覧ください。
リスは餌を貯める・埋める?
リスは餌を貯める・埋めるという行動をします。
「貯める」と「埋める」のそれぞれについて詳しく説明していきますね。
まず餌を「貯める」ですが、多くのリスの仲間はほっぺに頬袋を持っています。
左右の頬の内側に一つずつ袋があります。
その袋の中に、どんぐりや木の実を入れるだけ入れて餌を貯めます。
知床自然センターによると、北海道にいるエゾシマリスは最大6個のどんぐりを頬袋に貯めるそうです。

どんぐり1個がおおよそ5g前後なので、左右に1個ずつ入れるだけでもかなりの大きさです。
それが3個ずつ入るわけですから、顔はパンパンになりますね。
でもそのパンパンのお顔も可愛らしいですよね。
このように頬袋に餌を貯めるのは、餌を安全な場所まで運ぶためと考えられています。
一方で、餌を「埋める」という行動もします。
取ってきたどんぐりなどの木の実を、土の下に埋めてしまうのです。
埋める時は、自分で地面に穴を掘り、その中に木の実を埋めてまた土を被せます。
なんと器用なんでしょう!
さらに土の下だけではなく、樹上にも埋めることがあります。
例えば木の隙間や、木の穴の中といった感じです。
これは、冬の餌不足に備えて食料を確保しておくためと考えられています。
これを「貯食行動(ちょしょくこうどう)」と言ったりもします。
土の中と樹上に埋める割合は、大体半々だと考えられています。
いざという時の備蓄なので、一箇所だけではなく色々な場所に貯めておいた方が安心ですよね。
リスに限らず、小鳥やカラス、ネズミや犬猫にも貯食行動は見られます。
リスは餌を貯める・埋めるといった行動で、効率よく餌を得られるように工夫しているのですね。
リスは隠した場所を覚えてる?
リスは隠した場所を覚えていると言われています。
公益財団法人東京動物園協会が運営している「東京ズーネット」の公式アカウントがあります。
ここでは生き物の投稿が豊富で、フォロワーさんからも人気です。
その中に、リスが餌を隠した場所を覚えているかについて、興味深い投稿がありました。
91個のクルミを貯食(隠した)した中で、61個は食べたと書いてあります。
隠したうちの3分の2は覚えてるということですよね?
結構覚えていると思いませんか?
少なくとも私は、91個隠したらせいぜい10個くらいしか覚えていないかなと。笑
また、ナショナルジオグラフィックの記事でも興味深い内容がありました。
米カリフォルニア大学バークレー校の研究者らが、北米の東側で見られるトウブキツネリスを観察したところ、貯蔵する木の実を質と種類によって整理していることが判明。
さらに、分類には好みが関わっている可能性があることまでわかった。
研究者たちは、こうした調整を「チャンキング」(仕分け)と呼んでいる。引用元:ナショナルジオグラフィック
リスは行き当たりばったりで隠しているわけではないようです。
どこに何を埋めたのかをちゃんと把握しながら隠しているとのこと!
さらに木の実の種類によっても分けている可能性もあると発表しています。
これには驚きです!!
リスは私たちが思っている以上に知的なのかもしれませんね。
リスの可愛い食べ方
リスの可愛い食べ方を紹介します。
リスは基本的に両手で餌を挟むように持ち、齧りながら食べます。
ハムスターを飼われたことある人はイメージがつくかもしれませんね。
小さな両手でしっかり木の実を持ちながら、大事そうに食べる姿はたまらなく可愛いです。
以前、家の近くで出会ったニホンリスがいます。
そのニホンリスは、何やら大きな塊を咥えて木を登っていきました。
すると木の枝で止まり、そのまま動かなくなりました。
どうしたんだろう?と観察を続けていると、何やら音が聞こえてきます。
「ガリガリガリガリッ・・・・」

よく見ると咥えていた大きな塊を一生懸命に齧っていました!
その大きな塊の正体は、オニグルミの種です。
硬い種の殻の割れ目に沿って、くるくる回しながら齧っています。
この食べ方が本当に可愛いのです。
そして齧ること何と20分!!
ようやく割れ目の一周齧り終えたら、2つに分けて中身のナッツの部分を取り出して食べていました。
リスが食べたと思われる、オニグルミの食べ痕がこちらです。

綺麗に真っ二つに割れていますね。
殻の淵には、齧った歯形も見えます。
オニグルミは木のみの中でも特に硬いので、割るのにも時間がかかります。
リスの前歯は一生伸び続けます。
ですので、あえてオニグルミのような硬い餌を食べて、前歯を削っています。
いわば歯のメンテナンスといった感じです。
この食べ方もリスならではの、工夫された食べ方ですね。
リスがオニグルミを咥えていたら、可愛い食べ方が見られるチャンスですよ^^
まとめ
今回は「リスは餌を貯める・埋める?隠した場所は覚えてる?可愛い食べ方も!」と題して、リスは餌を貯める・埋めるのか、隠した場所は覚えているのかや可愛い食べ方も記事に書きました。
リスは冬に備えて、餌を貯める・埋めるという行動をします。
貯めるのは、口の中いっぱいに餌を入れて安全な場所まで運ぶためです。
埋めるのは、土の下や樹上に埋めて餌不足の冬に備えるためです。
リスは隠した場所を意外にもよく覚えています。
最近の研究では、リスは木の実の種類によって仕分けしながら隠した場所を把握している可能性もあると発表されています。
リスの秘められた知的な一面が注目されています。
両手で丁寧に持ちながら、木の実を齧るリスの可愛い食べ方も魅力の一つですね。
最後までお読みくださりありがとうございました。
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